8.37「ヤバい人、再び」

あらすじ

「「なんじゃこりゃあぁあああああああああああああ!?!?」」親友コンビ、悲劇的現実。皆さんも肖像権的考え方には留意して呟きましょう8話37節。

砂川を読む

Stage

7号館廊下

【信長】

「え、何も教えてもらえなかった!?」

 2人に後夜祭のことを説明した。

 まあ……説明することないんだけどさ。

【鞠】

「あちらにとって最大の客は我々紫上会。故にネタばらしをするつもりはないと。代わりに両文化祭実行委員、そして武蔵大の学祭委員が全部もてなし用意すると」

【深幸】

「無茶苦茶だなぁ……」

【璃奈】

「でっかいおまつり、あるのー?(←膝ハグ)」

 あぁああああ体力吸われてくぅぅうう……。

【信長】

「それなりに気負っていたんだが、やること無いのか……まあしっかり準備してくれてるならいいんだが……」

【瑠奈】

「にーちゃん、おまつり、おれもいくー」

【璃奈】

「りなもいくー」

【深幸】

「……いいんかね?」

【鞠】

「どうせ祭りテンションのあの面々が断らないでしょう。寧ろ客を呼び込む。新崎の武道館ですから、2学園を収納してもまだ観客枠は余りあるに決まってる」

 武蔵大の人達がどんだけ来るかにも依るけど。

 兎も角私が把握できたのは、今文化祭実行委員が職員室や各出し物に後夜祭概要をかるーく説明した上で参加希望者を団体ごとにリストにして貰って、閉店後すぐに職員室に提出してもらうよう指示しているってことぐらい。

 紫上会は参加必須であるのは最早云うまでもないこと。

【鞠】

「はあぁぁぁぁ……」

【璃奈】

「おねーちゃん、げんきないー?(←すりすり)」

【鞠】

「…………(←なでなで)」

【璃奈】

「えへへー」

【深幸】

「ド畜生、俺の可愛い双子までもが奪われていくッ……邪険にしなくてサンキューなッ……!!」

 泣きながら感謝してこないで。あと引き剥がしたいなら歓迎です。

【ババ様】

「えへへへへへ子どもたちがババ様にじゃれてるー新感覚ぅー……」

 そしてババ様が新感覚に目覚めていた。

【瑠奈】

「あ、ここはなんだろー」

 会計弟が、一室に入っていった。

 迷子になられても困るので当然、私たちも入っていく……が。

Stage

漫画部本拠地

【女子】

「あれ、ボク、漫画に興味あるのー?」

【瑠奈】

「???」

【女子】

「どうしようかなー、児童向けっていうのは意識したことないから流石に伝道するのに背徳感が――」

【鞠&深幸】

「「やめろおぉおおおおおおおお――!!」」

 よりにもよって魔境ッ!!!

【瑠奈】

「????」

【璃奈】

「どこー?」

 更に私に膝にくっついていた子がフロンティアに興味を持って走り出した!!

【深幸】

「ちょ、璃奈!!」

【璃奈】

「????」

 ああ、いとけない少女が壁に広がる絵を眺め回してるッ……!! 待ってやめてッ!!

【璃奈】

「???? ――あいた」

 あ……眺め回ってたら他のお客とぶつかった……。

【信長】

「大丈夫か、璃奈? えっと、すみませんぶつかりまし――」

【夏鳴】

「あうぅううううう……私、やっぱりノブユキ派です~正統でいきます~♥ 金嶺ちゃんはドッチですか!」

【金嶺】

「どっちでもないなぁ……」

 ってまたアンタらかいッ!!

【夏鳴】

「あ、鞠さん~! 鞠さんはドッチですか!!」

 挨拶すら喰らう勢いでソレ訊いてこないで??

【金嶺】

「ちょ、こんな小さな子を連れてくるとか正気か!? どいつもこいつも頭のネジ狂ってる……ッ!」

 ごもっともな指摘です。

 でも私は普通だしッ。

【深幸】

「ん、何だ知り合い?」

【信長】

「会長も知人をお呼びしたのですね」

【鞠】

「どちらかというと雑務の知人――」

【漫画部】

「「「きゃーーーーーーー!?!?!?」」」

 って今度は何!?

【女子】

「きゃーーーノブユキよーーー!!」

【女子】

「違うわ、ユキノブよ!! これは絶対譲らないわ!!」

 漫画部の人達、およびお客さんたちが一斉に会計と書記を指差し始めた。

 …………ああ……そうか……失念してた……。

【深幸】

「いや俺ゆきのぶじゃねえし……」

【信長】

「俺もだ……が……」

 2人、ここで漸くこの漫画部物産展の展示物のあることに気付く。

【瑠奈】

「のぶにーとにーちゃんだねー!」

 そこはかとなく自分たちに酷似している裸の男子たちに!!!

【深幸&信長】

「「なんじゃこりゃあぁあああああああああああああ!?!?」」

【女子】

「何って、それは勿論ノブユキですよ!!」

【女子】

「ユキノブだし!!」

【夏鳴】

「いえいえ、それは――ってノブユキさんじゃないですか~~!?」

【金嶺】

「…………(←憐れみ)」

 恐ろしい瞬間に立ち会ってしまった……頭痛い……。

 取りあえず左眼瞑っとこう。

【ババ様】

「何でじゃ~~~!!!」

【鞠】

「ババ様にはまだ早いかと思って……」

【ババ様】

「だからババ様はずっと年上じゃー!!」

【深幸】

「オイ待て、一応こういうの作ってるってのは知ってたけど、何このスケールアップ!? 展示どころか販売してんじゃねえか!? 俺らに確認とれよ!!?」

【女子】

「いえ、待って、あくまでこれはノブとユキというだけで決してお2人というわけじゃないんですよユキ!!」

【深幸】

「俺ユキじゃなくて深幸!! 本人の気持ち考えろやあぁああああ!!!」

【信長】

「……コレ、まさか本当に、俺と深幸、なのか……!? 一体その漫画、何が書かれてるんだ!?」

【夏鳴】

「えっとですねノブさん……」

【信長】

「俺は信長なんだが……」

【夏鳴】

「こんな感じです!!(←漫画開く)」

 はいモザイク~。

【2人】

「「――――」」

 核心(?)となる見開き1ショットを見せられた2人、膝から崩れ落ちた。

【璃奈】

「にー?」

【金嶺】

「……取りあえず、おねーちゃん達と1回外出とこーかー」

 気を遣った連れの方、未成熟な子ども2人を保護。ありがとう。

【鞠】

「……どれくらい売れてるんですか、ソレ」

【女子】

「えっと、ざっと見積もり*****円ですね現在。69巻まとめ買いしてくお客様が結構多いんですよ」

【鞠】

「69巻もシリーズ続いてるんだ……」

 大盛況じゃないか。アニメにしたら一体何年分なんだろう。

 と、超絶他人事の虚ろな眼でこの空間に別れを告げつつ、打ち拉がれた2人をめちゃ頑張り引っ張って脱出する私だった。

PAGE TOP